日本料理 龍吟

龍吟ふぐ料理について

天然トラふぐの“白子”が十分に成熟し、最高の状態を保つ4ヶ月間だけに限定し
龍吟では天然トラふぐのみを使った「ふぐのフルコース」を通常のコース料理とは別に
もう1つの季節限定コースとしてお出ししております
ですので、この期間中に限定し、龍吟ではコース料理を2種御用意致しております

さて、私共が扱う「ふぐ」でございますが
龍吟では4kg以下の「ふぐ」を使用する事はありません
時に一匹、8kgを超える「ふぐ」も入荷致しますが
その位のサイズのものをあえて好みとして選び扱っております
天然トラふぐの美味しさに関するベストサイズにつきましてはお店ごとに様々な考え方があり
東京ではあまり大きな「ふぐ」は使わないお店の方が多いかとおもわれます

龍吟は使い勝手や理屈抜きに、この大きな「ふぐ」を選びます
その理由は、しっかりと寝かせた時に得られる圧倒的に濃厚な旨味
艶っとしながら照かる、なめらかで、ねっとりとした食感
そして熟成の加減を操れる幅の広さ
極めつけは何より、それぞれのパーツの厚みとゼラチン質の質感とリッチなボリューム
3kg以下の「ふぐ」とは桁違いなところにあります

5kgを超える大きさになっても“大味”になることなく
むしろはっきりとした、この旨味と食感を覚えると
「ふぐは、あっさりしているけど繊細な旨味がいいよね…」という感覚で食べるより
「これは魚じゃない…別の食べ物だ!」という例え方にしたくなる…そんな感覚

龍吟では「天然トラふぐ」を食する醍醐味をそこに捉え
私共の描くスタイルでのふぐ料理を皆様にご提供しております




これより「龍吟のふぐ料理」を一品ずつ解説させて頂きます
コースでの内容と品数だけが見たいという方はこちらをクリックして下さい。


お一人様¥60,000(税込)

ふぐ皮 三種 龍吟仕立て

鉄皮、とおとうみ、身皮
幅広に切った「鉄皮」はポン酢に浸し、口の中でとろけるよう柔らかく…
「とおとうみ」は炭火で炙り
「身皮」は湯霜…
同じ「ふぐ」の持つ、それぞれの食感を一皿に仕立て
ポン酢、柚子、安岡葱を絡めたら
烏骨鶏黄身を落とします

ふぐ ひれ酒

天然ふぐの料理には、やはり上等の「ひれ酒」が抜群の相性を魅せます
「ふぐひれ」は乾燥させた後、備長炭の炭火で二度焼きします
あらかじめ焼き置きした「ひれ」と違い、炙りたての「ひれ」は
すーっと熱燗が馴染み、旨味はもちろん、香りにも大きな差が生まれます
ほんのり甘口な品の良い樽酒で仕立てた「ひれ酒」を龍吟では御用意致しております
通常、「焼ひれ」を三枚入れた極濃厚な贅沢仕立てにして、お出ししておりますが
「注ぎ酒」での変化を楽しむには、このくらいパワフルな「ひれ酒」じゃないとつまらないですよね

てっさ

ふぐは「寝かせ」という熟成のさせ方
そして、「てっさ」引き方の違い
随分と旨味の感じ方が変わるようです
私どもの「てっさ」は、を広く、一切れを大きく開き
舌全体に、ふぐが張り付く程の大きさに造ります
「寝かせ」によって得られた濃厚な旨味が
口の中全体に、瞬時に伝わるような切り方を理想としております

それでいて「ふぐ」は歯応えだけではなく
ふわりとした、なめらかな食べ応え
追求していかなければなりません
ふぐは固いから薄く切るというような時代では、もうありません
たった一枚の「てっさ」の中にも
厚いところ、薄いところを切り出し
歯応えと旨味の両方を味わえるよう
一枚一枚が、リッチ贅沢な「てっさ」に仕上げています

「てっさ」のお供

〜ふぐポン酢〜
〜あん肝ポン酢〜
〜藻塩と すだち〜

ふぐ料理の基本ともいうべき
ふぐの味わいを支える「ポン酢」の重要性は
我々にとっても永遠のテーマです
私共の仕込む「ポン酢」
「すだち」「橙」「檸檬」を比率を変え合わせます
全てフレッシュ果実から苦みを出さぬよう
やさしく「手絞り」で果汁を取り出し
一気に50ℓを一合わせとし醤油を加えて龍吟にて熟成
美味しさの頃合いをそっと見守ります

酸味と甘み、フレッシュな香り、醤油とのバランス
そして塩分濃度…
味わいは「ふぐ」との相性だけを追求し、完成した
龍吟の「ふぐポン酢」です

「てっさ」には この他、極上あん肝の「肝ポン酢」
「藻塩と すだち」の3種類を御自由にお使い頂けます

身皮

「焼ふぐ」にはたっぷりのコラーゲンを蓄えた「身皮」を用います
1センチ程の厚みの板状に切り出し、炭火で焼き上げます
5キロ以上の天然ふぐの「身皮」は別格の歯触りであり
大きなふぐの「身皮」でしか伝えられない
さっくりとして、ぷるんとしたゼラチン質たっぷりの食感を
是非、皆様に知って頂きたいという想いで
贅沢にも、この部位だけを使って「焼ふぐ」をご提供しております

焼ふぐ

〜塩だれ 炭火焼〜
〜醤油だれ 炭火焼〜

「焼ふぐ」にも、やっぱり葱は相性抜群のようです
白葱と柚子、七味を合わせた「塩だれ」「醤油だれ」の両方を味わって頂きます
たれを絡めたふぐの「身皮」の部分だけを炭火で炙ります
美味しさの決め手は火の通し加減…
これには、「すだち」をしっかり絞ってお召し上がり下さい

ふぐ「厚切り冷しゃぶ」 サラダ仕立て

大きく「へぎ造り」にした ふぐの身「白子」を出汁しゃぶにして
温かいまま、冷たい「サラダ野菜」と合わせます

「倭々菜」をベースに様々な香り野菜
そして「塩昆布」を散らし、薄味のポン酢と、もみじおろし
数滴の小豆島産オリーブオイルで仕上げます

お客様に、お伝えしたいのは
こんなのがコースの中盤で出て来たらいいなぁ…って思えるリフレッシュ感
そして「しゃくしゃく」とした冬の生野菜、
そして合わせるのは贅沢にも「天然ふぐの厚切りしゃぶしゃぶ」「白子」

この高貴な「天然ふぐ」と極普通の「生野菜」??
皿の中に交わる二つの温度差の意味…
お分かり頂けますか?

白子

大きな「俎板皿」に乗せた天然ふぐの白子…
最盛期には、白子の縦の長さは30センチ
この一対の「天然ふぐの白子」だけで2キロを上回ります。
その片方をA4サイズの紙の上に乗せたとしても
はみ出す位の大きさと言えばお分かり頂きやすいかと思います
そんな白子が「龍吟好み」の白子です

白子焼き

〜炭火岩塩焼き〜
〜炭火醤油焼き〜

龍吟の「ふぐ白子焼き」は二色ございます
まろやかな旨味を持つ「岩塩焼き」と 焦げが香ばしい「醤油焼き」
ふぐコースでは、その日の御気分で、どちらかを選択して頂きます
大ぶりの白子は串打ちにして備長炭にかざし
大胆に炙り焼きで仕上げるに限ります
大ふぐの持つ白子の、しっかりとした皮膜
焦げ目の香ばしさと、その食感
そしてボリューム感たっぷりの「ぷるん」としながら
「とろり」とした濃い旨味…
大きな「ふぐ」から取れる白子は
単にクリーミーという口の中でだんだん液状化して流れるような食感ではなく
しっかりとした、リッチな味わいを醸し出し
添えられたスプーンの上で留める形は、正に御馳走
天然ふぐの白子を食べました…なんて事実は、もうどうでもよくなる位の
美味しさの快感を伝えます

ふぐ唐揚げ

龍吟の唐揚げは、粗挽き黒胡椒と数種のスパイスを程よく効かせ
ゼラチン質たっぷりのデカイ「天然トラふぐ」だけが持つ
リッチな食べ応えを別の角度から引き出す事を信条とします


唐揚げの表面は、バリッと仕上げ
クリスピーサクサクな衣をかじると
中からジューシースパイシーなふぐの身が
ボーンとあらわれます
身の肉質、そしてプルプルの食感
唐揚げの頂点を極めています

てっちり

このように赤いラインが目立ってくるのは大きな天然ふぐの証しです
ふぐは上品且つ、いつまでも飽きる事の無い繊細でいて
濃厚な「旨味」をしっかりと湛えていますが
その品の良い繊細さとプリプリとした大胆な食感…
それを完璧に併せ持つ二つの魅力を一度に、そして豪快に
味わい尽くせるのが「てっちり鍋」です
野菜は「下仁田葱」だけゆっくりと炊き込み
「倭々菜」「大葉春菊」は水分を出さない様
さっと、しゃぶしゃぶ程度に火を入れます
これに「お豆腐」を添えます
“てっちり鍋”の出汁は、この後の「雑炊」を気にする事無くスープとして味を付けますので
飲んでしまって構いません
(雑炊時には更に、濃厚且つ野菜の香りも入ったスープを
キッチンにてしっかりご用意してございます)

龍吟にて、ふぐコースを初めてお召し上がりのお客様には
もみじおろし、安岡葱、ポン酢で召し上がって頂いておりますが
“てっちり鍋”に合う「付けだれ」はポン酢の他にも色々とご用意があるんです…

白子雑炊

龍吟では“ふぐの中骨”を、お出ししている料理は実はございません
中骨はキッチンの中で贅沢な出汁を取る為だけに、全て使ってしまうからです
その出汁に鍋野菜を加え旨味、香りを移してご用意しております
さらにその出汁に「鉄皮」を加えコラーゲンが溶け出した
とろりとリッチなスープで雑炊を炊き上げます
上唇、下唇がくっついてしまいそうになりながら熱々を頂く
「ふぐ雑炊」はお米の粘り気ではなく
ゼラチン質が溶け込んだ「ふぐスープ」ならではのリッチな感覚です
そこに、さりげなく「白子」を潜ませる…
「玉子の黄身」と安岡葱を目の前で絡ませて…
冬の贅沢の極みです

ふぐシーズン中は常に「黒トリュフ」
お好みで別途雑炊にプラスする事が出来ますが
まずは普通に召し上がって頂き
おかわりの二杯目からを「トリュフ雑炊」にして召し上がって頂けると
変化を楽しめると思います

季節のデザート お抹茶

ふぐコースのデザートは最後まで「ふぐコース」で…
こちらの「焼しら虎」虎ふぐの「焼白子」をイメージした
温かでトロリとした 焼菓子になります

レモンを搾って召し上がって下さい

お抹茶を添えて今夜のとさせて頂きます

ふぐ料理 あれこれ

通常の「ふぐコース」では、お出ししていない
品々をこちらに御紹介します

白子香煎炊き

焼かずに香ばしく仕上げた白子料理がございます
龍吟の名物として、これまでも冬の献立の一品としてお出ししていたものです
煎り米だけで作った塩味の香ばしい“お粥”の中で
ゆっくりと低温で火を入れた「白子」を作ります
白子に、お粥の香りがしっかりと移ったら、常温程度にまで冷まし、器に盛りつけます
ゆるゆると煮凍った“ふぐスープのジュレ”を流し
“すだち”の搾り汁と、“柚子”の皮を削ってお出ししております
スプーンでジュレと共にすくい上げて、お召し上がり下さい

ふぐ尽くし 焼白子和え

鉄皮、とおとうみ、身皮を合わせた
龍吟お馴染み「ふぐ皮三種の和えもの」
更に、「てっさの身」「あん肝」を加えて全部入りのポン酢和えに…
となりには大ぶりの「白子岩塩焼」
この「冷たい和えもの」と「熱々の焼白子」を二皿同時にお出しします
まずは、それぞれの味を確認して頂いた後
白子をスプーンでつぶして頂き
中からこぼれる熱々の白子を和えものの中に投入
温かい白子のソースが乗っかった「ポン酢和え」が何とも絶妙で
その温度差を楽しみながら、「焼白子」を継ぎ足し味わう贅沢
龍吟だけの楽しみ方…
是非とも「ひれ酒」のお供にして下さいませ

焼白子トリュフ椀

ふぐ雑炊に使う「ふぐの中骨から取ったスープ」をベースに
白味噌仕立ての椀を作ります
「白子」「黒トリュフ」共に白味噌との相性は抜群
傾けた「お椀」をすする時、高貴な香りに顔全体が包まれつつ
色気ある熱々のお椀をフーフーしながら味わってみて下さい

尾の身唐揚げ

トラふぐのの部分には、皮に棘が無く、その特徴を活かして大胆な料理を作っております
写真のように大ぶりに尾の身を切り出し
醤油味のふぐスープで丸ごと一度、短時間煮込んでしまい
皮のゼラチン質が、もっちりとした柔らかな煮物を作ります

淡白なふぐの身に下味が回ると共に、「鉄皮」、その下の「とおとうみ」、「身皮」
骨周りのシコシコとした筋肉の全て一度に味わえるように、仕掛けをします

中心は、まだレアな状態の「尾の身」に、柚子の香りの薄衣をくぐらせてから、油の中に…
さっくりとした唐揚げに仕上げます

ふぐの唐揚げの醍醐味を伝える上での、新たな可能性を見出した
一匹でひとつしか取れない贅沢な唐揚げが、ここに存在します

柚香鍋

ふぐの「お鍋」はてっちりだけではございません
龍吟ではこちらの「柚香鍋」「しゃぶしゃぶ」もお楽しみ頂いております
「柚香鍋」に使うふぐは、大きなふぐの中でも一匹から僅かしか取れない稀少部位
ふぐの「カマ」を捌く時、薄い筋肉の腹身が左右一対ずつ取れますが
この部位はサクサクとした歯応えで、大変美味しいものです

本来は、ふぐの体内で脇腹の「とおとうみ」にくっついておりますが
最初の写真のような通常のふぐの捌き方では、
丸で囲ったこの部位に「とおとうみ」は残りません
ふぐを捌く時、腹開きにて特殊な卸し方を施し
この腹身と「とおとうみ」がくっついた状態で
この部位だけを切り出した写真が2枚目の写真になります

このような状態での、この部位の正式な名称はありませんが、二つの部位が重なった状態
通常、食べる事は考えられず、言葉では形容出来ない食感を体験して頂けると思います

ここだけを使い、ふぐスープをベースに針打葱と柚子で仕立てます
5kgを超えた「ふぐ」でも一人用の小鍋仕立てでの御用意しか出来ないのが残念ですが
贅沢な、このお鍋はポン酢ではなく「すだち」のみを搾ってお召し上がり頂いております

ふぐしゃぶ身(通称・トラふぐの巻)

5kgを超える「ふぐ」の身の真ん中だけを20cmの長さに切り落とし
これを“てっさ包丁”で縦に桂剥きにしていきます
3mmの厚さに揃え芯まで完全に剥き込んだ身の長さは一枚50cmくらいになります
20cm×50cm×3mmに切り出した一枚ふぐ
これを7〜8cmの幅に切り落とし
和牛サーロインのような大きさの感覚でしゃぶしゃぶにします
これぞ 「ふぐしゃぶ」 という言葉に対する見た目と満足感
そして食感を追求して、このように切り出す事にしました

季節最後の「ふぐしゃぶ」

四月…桜も散り、温かい風が吹き抜ける頃、そろそろ「花山椒」がお目見えします
このタイミングをもって、龍吟ではふぐのシーズンの終わりを迎えます
大きな白子「もう少しまだいけるという、最後の最後に
この花山椒と白子が出会う期間が、僅かながら重なります
名残りを重ねる…日本食における何とも色気のある、この感覚
「ふぐ」でも体感してもらいたい…

ふぐの中骨で取った濃厚な旨味を持つ、コラーゲンたっぷりのスープをベースに
針打葱とたっぷりの花山椒、そこに合わせるのは
炭焼白子と先に紹介したふぐのしゃぶしゃぶ身
長方形の薄くて大きな板状の身を、一枚ずつしゃぶしゃぶして頂き
スープに“すだち”を搾りながら召し上がって下さい
最後の白子と共に、これで龍吟のふぐ料理は
また来季まで暫くのお別れとなります

焼白子 花山椒 柳川仕立て

龍吟での ふぐシーズン最後の最後
わずかな期間だけ作っている料理です。
細切りにして あらかじめさっと炒め煮にした“牛蒡”と“独活”を鍋に広げ、
その上に焼白子、そして歯を全て取り除いて食べやすくした
クチバシ“ゼラチン質主体の身”を重ねます。
ほんのりとした甘さに調整した、ふぐ出汁を張って、
一煮立ちさせたらでとじてたっぷりの“花山椒”を散らします。
この柳川仕立ては ふぐの白子がある期間中、
最後までふぐを楽しみにして下さっている方々に、
最後には、とっておきの楽しみを味わって頂きたいという想いで、
わずかな期間だけお作り致しております。
この料理は、どうしても“花山椒”を合わせた形でのみ、
お出しさせて頂いておりますので花山椒の無い時期に
花山椒抜きでの御用意は致しておりません。